7月8日 くつ

パーティ用のワンピを買った。
これに合う靴を買わなきゃいけない。
そう毎日思っているうちに、パーティ当日になった。
靴クローゼット全開で、ワンピに合うものを探す。
・・・ない。
妥協できるものはないか、数足選び、合わせてみる。
・・合わない。
もっとも合うもの、じゃなく、もっとも変じゃないものを選ぶことで断念した。
変じゃない。
この妥協はプロとしてはあってはならない。
パーティだ。
ステージに必ず上がることになる。
全身を見られる。
会場についた。
やはり檀上に呼ばれる。
会場から歓声をいただく。
が、「ちがーう」と思う。
靴が合っていないのに、歓声はおかしい。
会場はざわつくべきだ。
挨拶する間、ずっと気になる。
「靴がちがう・・・」
帰宅する。
すぐまた出発する。
この靴しかないから、脱ぐのも履くのも嫌だから、履いたまま部屋にあがる。
も、どーでもえーねん。
店に行く。
靴を脱ぐ店だった。
脱ぐのも履くのも嫌だから、みなに先に上がっていてもらう。
食事終わった。
靴を履くのを見られるのが嫌で、みなに先に店を出てもらう。
家に帰る。
鏡であらためて全身見る。
・・・やっぱ靴が違う。
完璧主義者とは思わないが、変じゃない格好くらいじゃダメなのだ。
大勢の人に会い、大勢の人と深夜までご一緒した。
だが、頭の中はずっと同じだった。
「靴がちが~う」

遙洋子

遙洋子

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