6月22日 階段

私は階段が嫌い。
駅は遠回りしてでも、エレベーターかエスカレーターを使う。
どんっだけ遠回りしても、階段のぼらない。
初めての駅。
電車も苦手。乗ったものの、不安にかられる。
「これ・・・##駅につきますか?」と人に聞く。
ふいをつかれた客は、私に聞き返す。
「これ、快速ですか?普通ですか?」
「知りません」
客はわざわざいったんホームに降りて、何かを見た。
出発の笛が鳴る。
「快速だから##駅に止まらないから、普通に乗り換え…」くらいで扉が閉まった。
ありがとうを言う間もなく、ホームに降り、電車は出発した。
さて、普通とやらは、向いの電車か、次に来るこっちのほうのホームの電車かが、わからない。
誰に聞こうか、と、優しそうな人を探していたら、向いの電車は出発してしまった。
そしたら、その向こうにまだホームやら車線やらがあるじゃないか。
ということは、さっきのが普通だったのか!と後悔で胸が重い。
しかし
じゃあ、なぜここにいる人々はさっきの快速にも普通にも乗らないで、いったい何を待っているというのか。
もうここらへんで、思考停止し、タクシーに乗りたい衝動にかられる。
階段を見上げた。
・・・高い。長い。
辛抱して、ホームにいたら、みなが乗る電車がきたから、みなが乗るように、乗った。
ついた。
階段を見上げた。
・・・高い。長い。
エレベーターに行った。
車いすと、ベビーカーと、杖を持った人たちが行列していた。
高齢化社会の未来図だ。
最後尾に、運動靴でジャージ姿の、ジョギングでもしようかという姿の私が並ぶ。
並んでいるだけで、「すんません」と思う。
「階段、嫌いなんで・・・」と、心でいいわけする。
なんでみな、海外旅行とか行きたいとかいうんだ。
ちょっと電車乗るだけで、これだけ、どきどきはらはら、未知の世界と、人の優しさに触れられるというのに。
怖くてわからない時は、みなが乗る電車につい乗ってしまう。
ボーッしていたら、みなが降りる駅で、みなと一緒に降りてしまう。
私が降りる駅はもっと向こうなのに!
私は毎日が、海外旅行だ。

遙洋子

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